実施報告

2021.03.31
アートラボぎふ

楽しく本格的な彫刻体験! あなたも円空さん -焼き物での仏様作り- 実施報告

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制作から講師による講評まで、本格的な彫刻体験講座を開催しました!


【開催概要】

◆日時  令和3年3月20日(土・祝) 13:30~16:30

◆会場  岐阜県美術館(岐阜市)

◆講師  神戸峰男氏(彫刻家、日本芸術院会員、名古屋芸術大学名誉教授)

     鈴木紹陶武氏(彫刻家)

◆参加者数  22名


◆内容  神戸峰男先生を講師にお迎えし、昨年度も好評だった彫刻体験講座を開催。会場は岐阜県美術館の多目的ホール。ミケランジェロ作品の摸刻ではあるが、彼が使っていた材料とほぼ同じイタリアのカラーラ地方の山から掘り出した大理石を使って彫られた彫像の前でワークショップを開催しました。

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まず初めに、本講座のタイトルにもある「円空さん」の話がありました。人類が有史以来持ち続けた“おそれ”とは、病気とか災害のように望まないものがいきなり訪れることであり、そうした“おそれ・怨霊”を克服したいという願いが正に「祈りの姿」になった。生涯で十数万点の作品を彫ったと言われる「円空さん」は自然の木の中に仏を見つけ、その周辺を削り取って仏像を中から取り出して仏様にしたとのお話がありました。

粘土は水に浸ければ泥になって流れてしまうが、乾燥させると硬くなり、さらに600℃以上で焼くとほぼ永久的に風化しない。「令和の円空さん」である皆さんは柔らかい粘土から何かを作り上げ、それを焼成して「いのち」を宿すという思いで作って欲しい。粘土を掴むと何かを感じ、何かがあるなと感じたらいつの間にかその形が掌の中で出来てきます。粘土の中から形を見つけていただきたいとのことでした。

講師の話の後は、いよいよ制作の時間。1.5kgの信楽産の粘土は厚くても、薄くても、細くても爆ぜにくい粘土。その塊を手でこねて大まかに形造り、竹串・竹ベラなどを使って細部を表現し、仏をイメージした彫像、合掌する人物、お地蔵様、蛇の神様、天使など思い思いの作品が出来上がりました。

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最後に、神戸先生とともにアシスタント講師の鈴木先生が参加者の作品を一つずつ丁寧に見て回り、心に響く講評を披露いただきました。

制作した作品は、乾燥・焼成した後、各参加者に送付しました。

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◆参加者の声  「神戸先生の解説を聞けて勉強になりました」「先生のコメントが深くて愛に満ちていた」「あっという間の3時間。大変充実の時でした。感謝」「上手下手ではなく、楽しく参加できるのが良かった」と、講師の手厚く丁寧な指導により、子どもから大人まで粘土から彫像を作り上げる楽しさと喜びを感じた時間となりました。

 

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