実施報告

2020.08.11
アートラボぎふ

「現代アート」とは何か? ~マルセル デュシャンを巡って~ 第2回 実施報告

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「現代アート」とは何かを学ぶ2回シリーズの講座の第2回目を開催しました。「現代美術」という言葉に代えて「現代アート」という言葉が使われるようになった背景を講師によるレクチャーと映画「ヨーゼフ・ボイスは挑発する」でたどりました!


【開催概要】 チラシはこちら(PDF)

◆日時  令和2年8月1日(土) 13:30~17:00

◆会場  飛騨高山まちの博物館(高山市)

◆講師  桑原 鑛司氏(Art Award IN THE CUBE企画委員会委員長)

◆参加者数  19名


◆内容  「現代アート」とは何か?・・・第1回では、「現代美術」という言葉が時代の最先端の美術を指していた1980年ころまでの作品を通観しました。

アートという言葉が美術(絵画、彫刻)と同じ意味であったその時代の中で、マルセル デュシャンは他とは全く違う考え方を示していました。「芸術が社会に対し何をなし得るか」を問いかけるもので、芸術家が身体を使って行う様々な表現活動であり、絵画や彫刻とは異なるものでした。しかし、このような状況は、美術を絵画、彫刻のことだと思っている人々にとっては違和感を感じざるを得ないことでした。絵画でも彫刻でもないこれらの活動が「現代美術」の中で語られることによる混乱です。この不透明な状況は20年近く続きました。

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そしてこの頃では、「現代美術」という言葉に代えて「現代アート」という言葉が盛んに用いられるようになりました。芸術とは必ずしも美術、文学、演劇、音楽、舞踊などとカテゴライズされるものではなく、むしろそれらが総合的に結びついた表現活動こそが本来の姿であろう。現代アートの作品は、これらのカテゴリーの幾つかが有機的に組み合わされたものがほとんどです。このような作品に「現代アート」という新たな呼称が与えられたのも分からなくはない。「現代美術」のままでは複合的な芸術表現のことを示すことが出来ないからであって、「総合芸術」の一つの姿が「現代アート」だということでした。

その後、講師が企画委員会委員長を務める Art Award IN THE CUBE 2020 の 入賞・入選作品の紹介映像と映画「ヨーゼフ・ボイスは挑発する」を鑑賞して、「現代アート」に関する理解を深めました。

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◆参加者の声  「現代アートまでに何があったのかを知れた」「アートはアートだけのことではない広がりを確認できました」「いろんな作品や美術の流れのお話を聴けてとても楽しかった」「とても刺激になりました」など、講師の説明と映画により「現代アート」への流れをより理解する講座となりました。

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