作品の制作過程、展示される過程などを表現した作文の続きを一緒に考えるワークショップと、映画監督の堤幸彦氏とアーティストの三枝愛氏によるトークセッションを開催しました。
【開催概要】 チラシはこちら(PDF)
◆日時 令和元年9月21日(土) 11:00~14:30
◆会場 かしも明治座 (中津川市)
◆講師 堤幸彦氏(映画監督・演出家)、三枝愛氏(アーティスト)
◆参加者数 ワークショップ: 4名
トークセッション: 40名
◆内容
<ワークショップ 11:00~12:00>シイタケの原木をめぐる作品「庭のほつれ」を会場であるかしも明治座に展示し、その制作過程やものに託した思いなどを認めた作文の続きを考えるワークショップでは、作者から制作に関わるお話を聞き、実際に椎茸の原木を触ったり、作品を鑑賞して、参加者各自が思いをめぐらせたことを作文にしました。最後にお互いの作文を読み合って違いを味わいました。
<トークセッション 13:00~14:30>三枝氏の過去の作品を画像で紹介するとともに、その制作過程や思い、意味などを堤氏が引きだしました。
当日会場2階上手側の桟敷席に展示された三枝氏の日光写真の作品を見た堤氏から「色合いや、ものの端の線(輪郭)の表れ方が絶妙で独特。平面なのに立体な感じがするがそういうことを意図しているのか」と質問された三枝氏は「もの自体を実寸大で残すことにこだわっていて、残せない時に定着させる技法として拓本を使用する。拓本で綺麗に残せない時は日光写真を使う」と返答。映像の世界では4K8Kと非常に再現性の高い技術がでて来ているが、日光写真を見たとき「モノ」の形が実際のモノよりも強く主張を持って写されていることに度肝を抜かれたと堤氏が感想をお話しされました。
最後は、今後の三枝氏の活動予定の紹介とともに、堤氏から今日見た日光写真が今後制作予定の映画作品のモチーフに近く、映画のタイトルバックなどの素材になりえると感じたので、今日を機会に、自分たちの制作する商業作品とアートが何らかの接点ができればと締めくくられました。
◆参加者の声 「知らないもの見たことないものがたくさんあった」「コンセプトの深さがわかった」と作家の思いを聞く貴重な機会になったようでした。