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2021.08.26
ぎふ美術展

【振り返って】本日を以てすべての応募作品をお返しできました...

 「第3回ぎふ美術展」の応募者の皆様へ

 8月8・10・22日の3日間で、県内の岐阜・西濃・中濃地域及び他の都道府県などからの応募・入選作品(全体の8割)を、また昨日は飛騨地域、本日は東濃地域の皆様からお預かりした作品を、制作者の元へお返しすることができました。

 約一千点に及ぶ様々な部門の作品を全て安全・確実にお返しするために、過去半世紀以上蓄積して来た細かなノウハウを活用し、また応募者お一人お一人のご協力を賜り、今回も何とか全ての作品をお返しすることができ、スタッフ一同大安堵(小波乱は、あちらこちらで勃発しましたが…!?)しております。

 ご自身が創作した、この世でたった一つしかない書軸や絵画を手にして持ち帰るために、数時間をかけ、多大な費用もかけて遠くの地から受け取りに来てくださるお姿を目の当たりにして、改めて自らの任務の重さを感じました。

 振り返りますと、作品と最初に出会う搬入の頃は、私たちスタッフも不慣れなので、ひたすら毀損事故が起きないように、作品を間違えないように、お待たせしないように、とつい「~せねばならない」調で緊張感ばかりが先に立ちがちです。

 一方、搬出する頃には、審査や展示作業のお手伝いを通してそれぞれの作品と親しく接し、開幕後は毎日、監視業務などをする副産物として作品の展示位置や特徴、作品名や作者名などをそらんじるほどになります。そのため、特に入選作品の搬出時には、自分の大切な一部がもぎ取られるような寂しさを感じることもあります。

 作品の搬出が終わった展覧会場を一人歩いてみると、鮮やかな色彩で賑わった絵画の会場も、木目や素材の質感などを活かして思いっきり主張していた彫刻や自由表現の会場も、何事も無かったかのように元に戻って、今はただ、のっぺりとした壁面を残すのみ。わずかに壁面に残るワイヤロープやフックが余韻を伝えてくれます。

 明日はいよいよ臨時事務局の撤収日。今回ご応募くださった皆様、46日間お世話になった岐阜県美術館の職員さん、警備員さんや施設整備・管理のスタッフの皆さんともお別れです…。

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