開幕4日目、「ぎふ美術展」の会場内の人の行き交いも少しずつ落ち着いてきました。
自由表現部門の入口付近には、水車をハンドルで回しながら木製の球体を羽根の上を走らせて曲を奏でる作品もあります。
木琴と同じ原理で音を鳴らせる方法で、奏でる曲は「四季の歌」。1970年代に歌手の芹洋子さんが歌って有名となった、ちょっと哀愁を帯びた名曲です。でも、曲らしく聞こえるためには、ハンドルの回し方や、球がより外側の円へ移るタイミングで腕を一瞬止める“小技”が必要で、なかなかにムズカシイ。作者から直伝を受けた事務局の職員も、大変苦戦しています。
それでも1日に2回、不定期で実演しますと、ご興味を示されたご年配の方や小学生さんが作品の傍らに寄って来て、興味深そうに見つめてくださいます。作者のご諒解を得て、予め指名を受けた職員の見守りの下で、時にはそうした来場者の方々にも水車にふれていただくこともあります。人波で身動きが取れない週末では決して実現できない、ささやかな体験鑑賞。平日だからこその楽しみです!
週末の“密”を避けて、ぜひ平日に「ぎふ美術展」の会場へお越しください。